農家の嫁の日記

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zoom RSS されど、龍は手を伸ばす。 143 ――無双OROCHI異聞録―――

<<   作成日時 : 2014/11/24 22:55   >>

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 ケイタが怪訝そうな顔をしてこちらを見つめてくる。それに対して孫尚香たちは苦笑した。
「あははは……。何でも無いのよ」
「それよりもあなた、名前は何て言うの?」
「ケイタだよ!」
 孫尚香の質問にケイタが元気に答える。これでケイタの名前を出しても不自然じゃなくなったと感じて、3人はホッと胸を撫で下ろしていた。
「君たちは、ハヤブサと仲間になっているのか?」
 シュバルツの質問に、女性二人はこくりと頷く。
「はい、そうです」
「私たちはハヤブサさんと共に、妖魔を倒すために――――」

「何っ!? お前さんたち、妖魔を倒しに来ただか!?」

 孫尚香の言葉に、村人たちから鋭い反応が帰ってくる。
「――――!?」
 ハヤブサたちが驚いて周りを見回すと、最初に会った時と同じように、殺気だった眼差しで村人たちが鋤や鍬を構えながら、こちらを睨みつけていた。
「あ……! ちょっと、待って……!」
 自分の発言が軽はずみだった事に気がついて、孫尚香は慌てた。
「私たちは、その……!」

「待ってくれ! この人たちは信用できる。大丈夫だから……!」

 その時、シュバルツがハヤブサたちと村人たちの間に割って入ってきた。
「シュバルツさん……! しかし―――!」
「『妖魔』と言うだけで、襲ってくる人間たちもいるし――――」
「ハヤブサたちは違う。話せばきっと分かってくれる」
 ハヤブサたちをその背に庇うように立って、村人たちに話すシュバルツ。こちらを絶対的に信頼してくれている彼のその様に、ハヤブサもつい、嬉しくなってしまう。
 しかし、先程からの村人たちの過剰な反応が気になった。
 一体この時間軸で、何が起きていると言うのだろう?
「まあ、シュバルツさんがそう言うのなら……」
 村人たちもシュバルツの言う事に、渋々ながらも納得してくれたようだ。
「少し、ハヤブサたちと話がしたい。時間をくれないか?」
「ああ、わしらは別に構わないが――――」
「シュバルツさんが抜ける間、わしらはどうすんべ?」
「そうだな……。農作業と見回りの二手に分かれて行動してくれ」
(見回り?)
 やはり、村人たちは何かに警戒している――――ハヤブサは、そう感じた。
「分かりました。ほら、行くべ!」
「おお〜い! お前たち! 隠れてなくでも大丈夫だぞ〜!」
 村人たちの呼び掛けに応じて、妖魔たちが次々と姿を現してくる。
「あ………!」
「そう言えば、妖魔たちの姿が見えないと思ったら――――」
 甲斐姫たちもハヤブサも、少し驚いていた。この村人たちと妖魔たちは、また前の時間軸とは違う行動を取っている。
「…………」
(太公望の奴……ここの人たちに、一体何をやったんだ?)
 ハヤブサがそうため息をついていると、ケイタが声をかけてきた。
「ねえシュバルツさん、僕はどうしようか?」
「ケイタは、妖魔の子供たちの所へ行って『大丈夫だから』と、声をかけてやってくれ。怯えているといけないから――――」
「うん、分かった!」
 元気良く返事をして、ケイタはそこから走って行った。そこには、ハヤブサたちとシュバルツだけが残された。

「……済まないな。少し、バタバタしていて――――」

 そう言って振り返るシュバルツに、ハヤブサも笑顔を返すと話を切りだす事にした。
「いや、構わない。それよりもシュバルツ……。2つか3つ、確認したい事項があるのだが」
「確認?」
 小首をかしげるシュバルツにハヤブサは頷き返すと、そのまま話を続けた。
「まず……お前はこの村に来て、やっぱり『神様』扱いされているのか?」

「――――何で分かった!?」

 ギョッとなって問い返してくるシュバルツ。その様が、あまりにも可愛らしかった物だから――――
「プ………クク………」
 ハヤブサは笑いが堪え切れず、つい、腹筋をひきつらせてしまっていた。
「わ、笑う事無いだろう!? 私だって困っているんだ!!」
 シュバルツのその言葉に、さらに腹筋が崩壊してしまうハヤブサ。笑っている場合ではない――――と、必死に自分に歯止めをかけようとするのだが、頬を赤く染めて困っているシュバルツを見てしまうと、やっぱり笑いが堪えられなくなってしまう。
(あ、なるほど、確かに可愛らしいかも)
 甲斐姫もそんなシュバルツの様子を見ながら、ちょっと納得してしまう。だから、つい、ポロっと聞いてしまった。
「シュバルツさん、あの……」
「何だ?」
「やっぱり、あの『変な儀式』のせいなんですか?」
「そうなんだ。たまたま私がこの村に落ちて来た場所が、どうも祭壇の上だったらしくて――――」
 と、ここまで口走ったシュバルツが、はたと気がつく。

「……何故、君たちがこの村の『儀式』を知っているんだ?」

「…………!」
(やばっ! 私、またやっちゃった!?)
 慌てて口を押さえる甲斐姫。しかし、それにハヤブサがフォローを入れてきた。
「ああ。俺たちは『知っている』んだ。ある程度だが、この村の事を――――」
「………? どう言う事だ?」
 ハヤブサの言っている事が理解できず、眉をひそめるシュバルツ。そんなシュバルツに対して、ハヤブサは単刀直入に話をぶつける事にした。

「俺たちは『未来』から来た存在だからだ」

「………えっ?」

 茫然と呆けるシュバルツに向かって、ハヤブサはもう一度、念を押した。
「俺たちは知っているんだ。ある程度だが、この村でお前が何をしたか、そして、この村がどう言う末路をたどるか……」
「――――!?」
 驚き、表情を強張らせるシュバルツに、ハヤブサはたたみかけるように言った。
「知っているんだ。その結末を見ているんだ。俺は、それを否定したい」
 その言葉に、ハヤブサの後ろで甲斐姫と孫尚香が頷いている。シュバルツはただただ呆然とするしか無かった。
「ハヤブサ……? 一体―――」
「俺の話を……聞いてくれるか? シュバルツ」
 その言葉に、シュバルツは茫然としながらも頷いた。

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