農家の嫁の日記

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zoom RSS されど、龍は手を伸ばす。 184 ――無双OROCHI異聞録―――

<<   作成日時 : 2015/01/22 15:39   >>

ガッツ(がんばれ!) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

 名乗ると同時にシャッ!! と、音を立てて繰り出される、竜胆の一閃。
「ぬっ!!」
 素戔鳴は僅かに体を動かしてかわすが、またすぐに竜胆の鋭い突きが襲いかかってくる。
「応ッ!」
 流石に素戔鳴も、この槍には天叢雲の剣で対応していた。だが、繰り出される槍のスピードが、徐々に早いものになっていく。
「ハッ!!」
 終には一度に2、3本の槍が繰り出されているように見えるようになった。対応していた剣がそのスピードについて行けず、素戔鳴の首飾りの一部が砕かれてしまう。
「猪口才なッ!!」
 それに激昂した素戔鳴が、激しく咆えた。ブオンッ!! と、唸りを上げる雷撃が、咆哮と共に趙雲に襲いかかって来る。
「ぐッ………!」
 たまらずに吹っ飛ばされる趙雲。その後ろから関羽が青龍偃月刀を振りかぶりながら突っ込んできた。

 ガツン!!

「――――――ッ!」
『人の子』にしては重い太刀筋を持つその刃に、素戔鳴はギリ、と歯を食いしばった。だがそれは関羽の方も同様であった。自分は、この素戔鳴を真っ向から唐竹割にするつもりで斬りかかった。それが――――受け止められてしまったのだから。
(強い……! さすが、張飛と趙雲を退けただけの事はある……!)
 だが、自分がここで引く訳にはいかぬ。
 関羽は更に踏み込んで、偃月刀に意志を伝えた。
「うおおおおおおっ!!」
 薙ぎ払おうとする青龍偃月刀が、唸りを上げる。
「ぬうううううっ!!」
 大上段から振り下ろされた天叢雲の剣と偃月刀が、またしても真っ向からぶつかり合った。

 ガンッ!!

「…………!」
 ぎりぎりと鍔迫り合う二人。二人の間に青白い火花が散り、闘気の風が舞い上がる。
「おのれ……!」
 素戔鳴の身体から、バシン! バシン! と雷撃が溢れだし、それが天叢雲に満ち始めた。その動きに、関羽は何がしかの異常を感じ取る。しかし、そこからどんな技が来るのか未知であるが故に、一歩踏み込むべきか下がるべきか、その判断に迷った。
 その刹那――――

「関羽殿!! 一歩後ろへ!!」

「――――!?」
 その声に弾かれる様に関羽はその身を一歩引く。瞬間、素戔鳴の雷撃が天叢雲から放たれた。
「ぐうっ!!」
 避けきれず、雷撃に身を打たれるが、ふっ飛ばされるまでには至らない。だが、受けた衝撃の大きさゆえに、流石の関羽も体が崩れる。それを見た素戔鳴が、追い打ちをかけるべく、更に踏み込もうとした刹那。

 関羽の影から、黒い影が飛び出してくる。

「――――!?」
 あまりにも不意をつかれたため、素戔鳴は踏ん張るのが一歩遅れた。瞬間、黒い影から煌めいた白銀の光。

 ドンッ!!

 そこから持たされた、凄まじい衝撃――――素戔鳴は強制的に2、3歩後ろに下がらされてしまう。
「何奴!!」
 叫びながら顔を上げた素戔鳴の視界に、黒の忍者の姿が飛び込んでくる。その黒の忍者は、忍者刀を抜き身のまま右手に持ち、ただそこに立っていた。だがどうした事か――――その姿には恐ろしい程『隙』が無かった。覆面の間から覗く色素の薄いグリーンの瞳が、鋭い光を放っている。
「ほう……汝は先程逃げ回っていた忍者。やっと、吾に向かってくる気になったのか?」
「……………」
 素戔鳴の問いに、ハヤブサは答えない。ただ、その足を一歩、前に進めた。

「シュバルツを頼む」

 横にいる関羽にだけ聞こえる様な声で、小さく呟く。
「…………!」
 関羽は一瞬茫然としたが、すぐに「承知した」と、ハヤブサに道を譲った。振り返りながら、目的の人物を探す。
(待てよ……! この『黒の忍者』がここにいる、という事は………!)
 素戔鳴もまた、思い出していた。自分が何故こうも激昂し、むきになって忍者たちを追いかけていたのか――――その、根源的な理由を。
 目的のモノは、すぐに見つかった。
 ひしひしと感じ取る。
 人の子の間に混じる―――――『人ならざるモノ』の気配を。

「皆の者!! あれを討てい!!」

 それ故に誰よりも早く、素戔鳴はシュバルツを指して、叫んだ。

「あの者は『魔』ぞ――――!! 絶対にその存在を、許してはならぬ!!」

「ははっ!」
 素戔鳴の言葉に応じた仙界軍の兵士たちの視線が、シュバルツに注がれる。その瞬間、龍の忍者が動いた。

「覇――――――ッ!!」

 凄まじい勢いで、素戔鳴にぶつかる。まるで、それ以上その命を下すことは許さない、とでも言わんばかりに。
「ぬっ!!」
 素戔鳴も咄嗟に天叢雲で対応するが、その勢いを殺しきることは出来ず、またしても強引に2、3歩後ろに下がらされてしまう。
「貴様の相手は、この俺だ……!」
 ぶつかってきた黒の忍者から、恐ろしい程の殺気が放たれる。
(ほう………!)
 『人の子』にしておくには勿体ない程の荒ぶる殺気をその身に宿した黒の忍者。素戔鳴は思わず感心してしまう。驚いた。この者の身に纏っている『気』は――――

 まるで、『龍』その物ではないか。

「素戔鳴様の御命令だ!!」
「素戔鳴様の御為に――――!!」
 生き残っていた仙界軍の兵士たちが、口々に叫びながらシュバルツに殺到して行く。
「へっ! かかって来るなら、相手をしてやらぁ!!」
 それを張飛が喜々としながら迎え撃っていた。その後に趙雲も続く。
 今――――素戔鳴軍と人間たちの真正面からぶつかり合う戦いが、幕が開かれようとしていた。

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