農家の嫁の日記

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当ブログでも発表している『キョウジ兄さんに捧げる物語』を小説同人誌にしました。手作り感満載ですが、興味ある方はどうぞ〜

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zoom RSS ただひたすらに、君を想う。 1 (R−18)

<<   作成日時 : 2015/06/15 06:37   >>

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 皆様おはようございます。
 またまた小説を思いついてしまったので、こそっと上げさせて頂きたいと思います。
 ただ今回の私の小説は、前の記事にも書きましたが、いつもと少し趣向が違います。根本に流れているのは、ハヤブサさん×シュバルツさんですが、ハヤブサさんが『受け』に回ります。相手はというと、ハヤブサさんの幼馴染で同じ忍者仲間のハヤテさんという方です。
 人間関係の構図としては、

 ハヤテさん → ハヤブサさん × シュバルツさん 

 と、なります。

 この矢印の意味、掛け算の意味が分からない方は、閲覧されないことを強くお勧めいたします。殿方同士が絡む、いわゆる一つの『BL小説』でございますので。序章からそう言う描写がございます。楽しめる方だけ、どうかお楽しみください。

 登場人物を紹介させていただきます。

 リュウ・ハヤブサ …… この物語の主人公。「龍の忍者」の肩書を持つ、最強クラスの忍者。

 シュバルツ・ブルーダー …… 腕利きの忍者にして不死のアンドロイド。リュウ・ハヤブサの恋人。

 ハヤテ …… 霧幻天神流18代目党首の忍者。リュウ・ハヤブサの幼馴染。

 キョウジ・カッシュ …… アンドロイドであるシュバルツを創り出した科学者。

 あやね …… ハヤテの部下。党首であるハヤテに想いを寄せている。

 主な登場人物としては、これぐらいでしょうか。
 この話、もしかしたら昼メロ臭が漂うかもしれません。幸せな話ではないかもしれませんが、丁寧な心理描写が出来るように頑張ります。




「序章」


 何がいけなかったのだろう。
 何を間違ってしまっていたのだろう。

 いくら考えても、正しい答えなど出る筈も無いのに――――

 座敷牢の窓からのぞく薄い月明かりを見つめながら、リュウ・ハヤブサはぼんやりと物思う。しばし、部屋に差し込むその光に視線を漂わせていると、自分の中に打ち込まれている楔が動いて、いきなり思考を現実に引き戻された。

「どうした、リュウ……」

「あ…………」
 自分のすぐ目の前には、自分の『親友』であるハヤテの、凛とした顔がある。今、ハヤブサを貫いているのは、その『親友』であった筈のハヤテその人であるから、ハヤブサはその事実に途方に暮れてしまう。一体自分は、どうすればいいと言うのだろう。
「リュウ……」
 熱い声で名を呼ばれ、腰の動きが速くなる。
「あ……! あ………!」
 ハヤブサはそれに、涙を飛び散らせながら小さく喘ぐしか術を持たない。ハヤテの指が、ハヤブサの髪を優しく撫でる。彼の指の間から、ハヤブサの琥珀色の細い髪が、さらりと零れた。二人の動きに合わせて、床がきしきしと音を立てて軋む。そしてそのたびに、ハヤブサの首と手足に繋がれた鎖が、チャリ、と、冷たい金属音を奏でていた。
「ハヤテ……!」
 親友の名を呼びながら、ハヤブサは愛おしいヒトに想いを馳せる。
(シュバルツ……!)
 窓から差し込む月の光が、次第に暗く霞んで行った。


「第1章」


「ハヤテ!」
 骨董商との商談が終わり、その帰りの駅で珍しく親友の姿を見つけたハヤブサは、思わず声をかけて走り寄っていた。「ハヤテ」と呼ばれたその青年も、走ってくるハヤブサの姿を認めて、ふっと相好を崩した笑顔を見せる。
「リュウ……」
「久しぶりだな。元気だったか?」
「ああ。お前も、息災で何よりだ」
 ハヤテも、ハヤブサと同じ忍びの者で、霧幻天神流18代目の党首でもある。霧幻天神流はハヤブサのそれとはまた違い、忍びの「掟」にも厳格な流派であるが故に――――党首であるハヤテの身は多忙を極めていた。こうして、里以外の外界で会う事自体、本当に稀な事であったのだ。
 ハヤブサにとってハヤテは、幼馴染でもある。久しぶりに会ったその友人に、積もる話も沢山あった。
「どうだ? 寿司でも食べながら、一献傾けないか?」
 そう言って誘ってくるハヤブサに、ハヤテもまんざらでもない笑みを浮かべた。ハヤテにとっても、ハヤブサとの時間は、心安らぐ一時であったからだ。
「そうだな……。ゆっくりお前と話したいが……」
 しかし、党首としてのスケジュールが立て込んでいるハヤテの身には、あまり自由時間がない。ハヤテは、名残惜しそうに微笑んだ。
「あいにく、時間がなくてな……。だが、茶を一杯、お前と飲むぐらいには、時間が取れそうだ」
「そうか……。じゃあ、決まりだ」
 ハヤブサが嬉しそうに微笑むから、ハヤテもつられて、その表情がほころぶ。二人は肩を並べて歩き出した。


「……ったくキョウジの奴……! 人使いが荒い――――」

 同時刻。ブツブツと文句を言いながら、シュバルツ・ブルーダーもまた、その駅に来ていた。キョウジに頼まれた本をようやく探し当て、帰路についている途中だった。
 キョウジの欲しがる本は、たいていマニアックすぎて発行部数自体が少なく、しかも絶版になっていたりして、普通の本屋には置いていない。その為シュバルツは、ネットを調べたり、図書館を回ったり、古書店を巡ったりして、その本を探し出さなければならなかった。
(しかしキョウジめ……。一体、どこでこんな本の情報を仕入れているんだ……?)
 疑問に思って、軽くため息を吐く。図書館巡りも古書店巡りも嫌いではないと言うか、寧ろ好きな方なので、苦になったりはしないが、こちらの情報収集能力を試されているのではないかと感じる時もある。今はまだこうして見つける事が出来る物ばかりだが、そのうち、本当に入手不可能なやつを頼まれたらどうしようか――――などとシュバルツが思考している時、リュウ・ハヤブサの姿を目の端に捉えた。
(ハヤブサ……!)
 特に今日、ハヤブサと会う約束をしている訳ではない。
 だが、せっかく会えたのだから、声をかけるぐらいは良いだろうと思って、シュバルツはハヤブサに向かって一歩、踏み出そうとする。だが、それをしようとした瞬間、ハヤブサの方が、ある青年の方に向かって嬉しそうに声をかけていた。

「ハヤテ!」

 ハヤブサから声をかけられた青年も、振り向いてハヤブサの姿を認めると、嬉しそうに微笑んでいる。端正な顔に笑顔が宿ると、驚くほど柔らかい印象を、その青年は周りに与えていた。シュバルツは何故か、二人の邪魔をしてはいけないと感じて、咄嗟に二人から身を隠していた。
(……………)
 物陰からそっと、二人の様子を覗き見る。
 ハヤブサは、ハヤテと言う青年に、嬉しそうに話しかけていた。ハヤテと呼ばれた青年の方も、それに優しい笑みを浮かべて応えている。それでいて、その立ち姿には一分の隙もない。そして、その視線の配り方、身体の使い方に忍び独特の物が窺えるから、彼もまた、『忍び』の者であると容易に察知する事が出来た。
 二人は和やかに何事かを話し合った後、そのまま肩を並べて歩き出していた。
(何だろう……? 友人かな……?)
 その姿を見送りながら、シュバルツは暫し思考にふける。それにしても少し驚いた。たいてい他人に会う時仏頂面になっている事が多いハヤブサが、あんなに嬉しそうな顔をして微笑むなんて。
 しかし、考えてみれば当たり前の話だ。自分に出会うまでのハヤブサの人生にも、彼の積み重ねて来た時間があるのだ。彼が大切に思っている『友人』の一人や二人いた所で、別におかしくは無いと思った。
(それにしても………)
 ハヤテとハヤブサが共に並んで歩いている姿を見ると、妙に『似合いだ』と感じてしまうのは何故なのだろう。やはり忍者どうし、纏っている空気が同じだからなのだろうか。それとも―――――
 肩を並べて親しげに歩く様子は、まるで『恋人同士』の様でもある。そう思い至った瞬間、シュバルツの胸にツキリ、と鈍い痛みが走った。それと同時に、胸の奥に、何だか黒いもやもやとした塊が、蟠(わだかま)って居座り始める。これではいけない、と、シュバルツは思った。
(今ここで、声をかけるのは止めよう。後日、ハヤブサに改めて聞けばいいだけの話だ)
 シュバルツはそう決意すると、踵を返してすたすたと歩き出した。彼は、予定していたルートを変更して、キョウジの家に帰る段取りをつけていた。

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