農家の嫁の日記

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当ブログでも発表している『キョウジ兄さんに捧げる物語』を小説同人誌にしました。手作り感満載ですが、興味ある方はどうぞ〜

災害で亡くなられた方、被災された方に哀悼の意を捧げるとともに、心よりのお見舞いを申し上げます。
がんばれ日本!!

zoom RSS 龍と剣と、その拳と 28

<<   作成日時 : 2015/09/28 23:08   >>

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「何を言っているのです? 貴方もそんなに大差ないでしょう?」
 チボデーに嫌みを言われても、ジョルジュの涼しい顔は崩れない。
「貴方だって、部屋を飛び出す時に大切な方の名を叫んでいたでしょう」
「そ、それは―――――!」
 ぐっと言葉に詰まるチボデーに、ジョルジュはフフフ、と笑いかけた。
「戦う理由なんて、皆似たような物です。それで良いじゃありませんか」
「そ、そうか……? いや、そうなのか………?」
 ジョルジュの言葉に、納得しながらも何か違和感を感じてチボデーは首を捻ってしまう。自分がシャリーたちに向ける感情と、こいつがマリアルイゼ姫に向ける感情って、果たして同じような物なのだろうかと。
「ほらほら、手が止まっていますよ、チボデー」
 ジョルジュの指摘に、チボデーもはっと我に帰る。
「今は、無駄話をしている時ではないでしょう! 一体でも多く、敵を倒さなければ――――!」
 ジョルジュが目に留まらぬ手さばきで、次々と短刀を投げつけて行く。
「それもそうだ、なッ!!」
 チボデーも負けじと高速パンチを繰り出す。二人は再び、『影』たちとの戦いに没頭して行った。

「ガイア・クラッシャー!!」
 アルゴ・ガルスキーの拳が地面を割り、その衝撃波が次々と地面を穿ちながら拡散し、影達の大軍を粉砕して行く。その周りでサイ・サイシーが中国拳法の棒術で、次々と影達を薙ぎ倒していた。
「なあ、アルゴのおっさんよ!」
 戦いながらアルゴに近づいたサイ・サイシーが声をかける。
「何だ?」
 短く返す屈強な戦士に、少年であるサイ・サイシーはニヤッと笑みを見せた。
「どっちが沢山あいつらを倒せるか、競争しないか?」
「フン、くだらんな」
 アルゴはサイ・サイシーの提案を一蹴する。
「数とか武功とか――――そんなものを競うために戦ってなどいない。ただ、敵は排除するのみだ」
「それはそうだけどさ」
 アルゴの言葉にサイ・サイシーは口を尖がらせる。アルゴの言わんとしていることも『戦士』としては納得できるが、血気盛んな彼としては、やはり、『競争』と言う刺激が欲しいのだ。
 ふとサイ・サイシーの視界に、同じく敵を薙ぎ倒しまくっているドモンの姿が飛び込んでくる。
「兄貴〜〜〜〜!」
 ドモンならば、きっと自分の提案に乗っかってくれるだろうと確信したサイ・サイシーは、喜々として彼の方に向かって走って行った。

「超級!! 覇王!! 電影弾!!」

 自らを一個の光の玉と化して、ドモンは次々と影達を薙ぎ倒して行く。そこに、サイ・サイシーが走り込んできた。
「兄貴〜〜〜♪」
「どうした!? サイ・サイシー!!」
 戦いの勢いのまま、ドモンが鼻息荒く問い返してくる。サイ・サイシーは人懐こい笑顔を浮かべながら、ドモンに提案して来た。
「なぁ兄貴! これからどっちが沢山敵を倒せるか、競争しないか?」
「は? 何を言っているんだ? お前」
 アルゴと同じような反応を返してくるドモン。だが、サイ・サイシーは知っていた。ドモンはアルゴよりも、はるかに血気盛んな性質である、と言う事を。
「今はそんな事をしている場合じゃないだろう! 敵を一体でも多く倒さなければ――――」
「あれっ? 兄貴、俺に負けるのが怖いの?」
 安っぽい挑発をしてみた。すると、案の定と言うべきか―――――ドモンは容易く頭からそれに乗っかってきた。
「何ぃ?」
「俺なんかもう、軽く500体ぐらは倒してるもんね〜♪ 兄貴には無理な数だったかな〜?」
「何おう!? お前が500体なら、俺はもう1000体以上は倒しているッ!!」
「じゃあどっちが多く倒せるか競争する? 俺は10000体ぐらい倒しちゃうけど」
「お前が一万なら、俺は一億万体だッ!!」
(五月蝿い………)
 小学生並みの喧嘩を始めたドモンとサイ・サイシーにアルゴは少しうんざりする。
 彼からしてみれば少々理解に苦しむところだ。そんな不毛な口論をする間にも、敵を一体でも二体でも倒せばいいのにと思う。しかし、何故彼らはそれをしないで、馬鹿みたいな事に時間を費やしているのだろう。
(シュバルツ殿がいれば……二人にここで鉄拳制裁を振るってくれているところだろうがな………)
 アルゴ・ガルスキーは、はぁ、と、ため息を吐く。日頃からどれだけシュバルツがドモンの面倒を見てくれているか、こういう時によく分かる。
 自分は正直シュバルツほどお人好しではない。不毛な言い争いをしている二人を放っておいてもいいのだが―――――

 とりあえず、邪魔だった。

「ガイア・クラッシャ――――ッ!!」

 アルゴの放ったそれは、言い争いをしている二人をも巻きこんで、物の見事に影達を薙ぎ倒していた。

「おいっ!! アルゴ!!」
「何するんだよ!? おっさん!!」

 当然巻き込まれた二人から文句が出るが、アルゴはどこ吹く風だ。
「うるさい。とっとと戦いに戻れ!」
 それだけを言うと、アルゴはまた影達に攻撃を仕掛けている。あまりにも簡潔に正論を返されたので、二人は反論する言葉を失ってしまった。
「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」
 2人はしばらくアルゴや互いをギリ、と、睨みつけ合っていたが、やがて「フン!」と、踵を返した。
「見てろ!! 絶対にお前より多く敵を倒してみせるッ!!」
「へへ〜んだ!! 兄貴こそ、後で咆え面をかくなよ!!」
 憎まれ口をたたき合いながらも、二人もまた、影達の戦いに没頭して行った。


「フフフフ……。やっておるな………」

 その頃キョウジの家で結界を張り続けている東方不敗は、そう独りごちながらにやりと笑っていた。結界の中心に居る彼には、どうやら中で起こっている事が手に取るように分かるようだった。
 その横で、キョウジが一心不乱に、何かの装置の様な物を作っている。何に使う物かはその形状だけではよくわからないが、この状況下でキョウジは無駄な物を作る様な事は無いだろう、と、東方不敗は思っていた。
 その装置も、もう少しで完成しそうな気配を見せている。東方不敗はキョウジに声をかけることにした。

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