農家の嫁の日記

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当ブログでも発表している『キョウジ兄さんに捧げる物語』を小説同人誌にしました。手作り感満載ですが、興味ある方はどうぞ〜

災害で亡くなられた方、被災された方に哀悼の意を捧げるとともに、心よりのお見舞いを申し上げます。
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zoom RSS 龍と剣と、その拳と 53

<<   作成日時 : 2015/11/13 00:53   >>

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 そう。
 キョウジには確信めいた想いがあった。
 先の『龍の勾玉』の事件の折りに、シュバルツは勾玉を生み出した「化け物」の力によって、自身の身体に持つ『DG細胞』が暴走しかけていた。
 そんなシュバルツを救い出してくれたのは、他でもないドモンだった。彼の持つ『紋章の力』は化け物の悪意と攻撃を跳ねのけ、無明の暗闇の中からシュバルツを取り戻してくれていた。

 だから、きっと今度も大丈夫――――
 彼の『力』は闇を切り裂き、彼自身が『光』となって、必ず二人を救い出してくれるだろう。

「うむ…………」
 キョウジの言葉に、東方不敗も愛弟子を改めて見つめる。
 ドモンは確かに、その身に『光』を纏っていた。そして、闇の『瘴気』を跳ねのけていた。しかし本人は、その『光』を纏っている事にすら、無自覚なのだろう。この邪悪な『瘴気』が漂っているこの空間で、その影響を全く受けずに独り、立ち続けているドモンの存在は、ある意味稀有であると言えた。

「よし、分かった。ドモンよ、行くか?」

「はい!!」

 東方不敗の問いかけに、ドモンは勢いよく答える。これからの戦いの方針が固まった。
「じゃが、独りで行くのは危険だ。何人か連れて行くが良い」
「師匠は?」
「ワシはここでゲートの安定を図らねばならぬ。連れて行くのなら、ワシ以外でだ」
「分かりました!」
 返事をしたドモンが、シャッフルの仲間たち4人を見つめる。4人は暫し互いに目を見合わせたが、全員がドモンについて行く事を望んだ。
 なので。
 4人が次に取った行動は、戦いながらのじゃんけんであった。

「じゃんけんポンっ!! あいこでしょっ!!」

 男4人の、野太い、元気な声が響き渡る。誰ひとりとして退く気のないこのじゃんけん大会は、かなり白熱した物になった。

「しょっ!! しょっ!! しょっ!! しょっ!!」

「……器用ですね。よく、モンスターたちと戦いながら、あれだけのじゃんけんが出来る物だ」
 関心するキョウジに、東方不敗はフン、と鼻を鳴らす。
「あの程度の事、出来ねば武闘家とは言えん」
「そ、そうなんですか?」
 面にひきつった笑みを浮かべるキョウジの横で、ドモンが4人のじゃんけん大会を、
「良いなぁ……。俺もやりたい……」
と、心底うらやましそうに見つめていた。

 やがて。
「やった―――――!!」
と、叫び声を上げる勝者と
「あ〜〜〜〜………!」
と、ため息を吐く敗者にその4人は別れた。どうやらついて行くのはチボデーとジョルジュ。残るのは、アルゴとサイ・サイシーに決まったらしい。
「………と、言う訳で、俺らに決まったぜ! ドモン、よろしくな!」
 にこやかに笑うチボデーとは対照的に、サイ・サイシーは不満げだ。
「ちえっ! オイラも行きたかったのに……!」
「すまないね。だけど、こちらの守りもお願いしないといけないから――――」
 少し気の毒そうにキョウジが声をかける。すると、サイ・サイシーの方が何故かはにかんた表情を浮かべた。
「いいよ、こっちの戦いだって重要だろ! おいらたちに任せとけって! なっ! アルゴのおっさん!」
 サイ・サイシーに声をかけられたアルゴ・ガルスキーは、無言で、しかし、力強く頷いていた。

「サイ・サイシー! アルゴ! 兄さん達を頼む!」
 ドモンに声をかけられたサイ・サイシーは、その面に笑顔を浮かべる。
「ドモンの兄貴も、気をつけて行けよ!」
「こちらは、任せておけ」
 アルゴの言葉にドモンも頷き返す。そのままゲートに向かって歩を進めようとした弟に向かって、兄が声をかけできた。

「必ず、帰って来いよ」

「兄さん……!」
 振り向く弟に、兄は屈託のない笑みを浮かべた。
「外で待っている、レインちゃんのためにも」
「分かってる」
 兄の言葉に対して、ドモンも笑顔で頷いた。

「兄さんの為にも、必ず帰ってくる!」

「―――――!」

 知らず目をしばたたかせるキョウジの視界に、ジョルジュにど突かれているチボデーの姿が入って来る。また彼は、何か余計なひと言を口走ったのだろう。
「ではドモン! 行けい!! そして、存分に戦ってくるが良い!!」
「分かりました!!」
 ドモンは力強く頷くと、ゲートの中に入って行った。チボデーとジョルジュも、その後に続いた。
「さて! おいらたちも頑張るか!! アルゴのおっさん!! 後れをとるんじゃねぇぞ!!」
「言われずとも」
 そう言いながら、二人とも再びモンスターたちとの戦いに戻る。キョウジの横で、東方不敗はゲートに手をかざし続けていた。
(アルゴとサイ・サイシーだけでは、ここの戦力的に少しの不安が生じるのも事実。しかし、ドモンに『独りで行け』と言うのも危険すぎるし………)
 かといって、今自分がこのゲートに『気』をやることを止める訳にもいかない。さてどうしたものか、と、思案に暮れる東方不敗の横で、キョウジが何やら猛スピードで何かを作り上げている姿が見える。
 まさか、と、思いながらも東方不敗がキョウジに問いかけてみると―――――

「すみません。後少しで、ゲートの『波動』が読み取れますので――――」

「…………!」
 一応、キョウジが『優秀な』科学者で技術者である、と言う事は分かっているつもりではいる。しかし、あまりにもその優秀っぷりに、時々裏拳で突っ込みを入れたくなるのは何故なのだろう。

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