農家の嫁の日記

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当ブログでも発表している『キョウジ兄さんに捧げる物語』を小説同人誌にしました。手作り感満載ですが、興味ある方はどうぞ〜

災害で亡くなられた方、被災された方に哀悼の意を捧げるとともに、心よりのお見舞いを申し上げます。
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zoom RSS 龍と剣と、その拳と 76

<<   作成日時 : 2016/01/10 01:18   >>

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「シュバルツ!! 俺は望む!! お前と、共にあることを――――!!」


 ハヤブサを包む青白い炎のような光は唸りを上げ、辺りを眩いほどに照らしている。その光が、静かに自分を包んでいくのが、シュバルツには分かった。
 その光から、ハヤブサの想いが流れ込んでくる。
 ――――共に、生きよう。
 そんな、熱い想いが、シュバルツを包み込んできた。

「俺の名を呼べ!! そこから出て来い!!」

「あ…………!」

「俺を信じて!! 自分を信じて――――!!」

「…………!」
 ハヤブサの言葉が、ハヤブサの心が
 シュバルツの耳朶を
 心を打つ。

 いいのか?
 いいのだろうか?
 私のような存在が―――――
 この世に生きていても
『生きたい』と言っても――――!

 涙があふれる。
 心が震える。
 この胸に満たされていく熱い想いを
 自分は、何と呼べばいいのだろう。

「そこから飛べ!! シュバルツ―――――ッ!!」

 ハヤブサの想いを乗せた、青白い光が爆ぜる。
 シュバルツの方も、それに応えるかのように、すべての迷いを吹っ切った。

「ハヤブサ……! ハヤブサ!!」

 生きたいと
 愛おしい人たちの元に帰りたいと
 願うシュバルツが、叫びをあげる。
 その、刹那。

 バンッ!!

 大きな音を立てて、シュバルツを捕らえ、その体を覆っていた触手のようなケーブルたちが砕け散った。目の前の視界が開け、こちらに呼びかけ続ける龍の忍者の姿が、はっきりと見える。
 シュバルツは迷わなかった。

「ハヤブサ!!」

 光の導くままに、シュバルツはケーブルを蹴って、そこから飛び出していく。
 その瞬間、彼の身体は眩いばかりの金色の光に包まれていた―――――


「見えた!! 兄さん!!」

 その光は、外側から兄を懸命に探していたドモンの視界に飛び込んできていた。そして、そのそばにいたチボデーとジョルジュの視界にも。
「あれか!? ドモン!! あれがそうなのか!?」
「あの『光』が、シュバルツ殿なのですか!?」
 二人の問いかけに、ドモンは頷いた。
「ああそうだ!! あれは、兄さんだ!! 兄さんは、あそこにいるッ!!」
 叫ぶと同時にドモンの拳が金色に輝きだす。彼の『闘気』が爆発的に膨れ上がった。

 助けるべき『兄』の居場所は分かった。あとは、打つべき敵の本体を見つけるだけだ。

「俺は行くッ!! 援護を頼む!!」

「ああ!!」
「お任せを!!」
 二人の返事を聞いて、ドモンは構えを取り、強く踏み込む。彼を中心とした、『闘気』の風が舞い起こり、赤いマントと鉢巻きが、まるで踊るかのようになびいた。
「行くぞ!! ジョルジュ!!」
「ええ!! チボデー!!」
 ドモンの闘気に応えるかのように、二人の闘気もまた、膨れ上がっていく。

 ――――『機』は満ちた。

 ドモンは迷わず、大地を蹴った。

「俺たちも続くぞ!! 遅れるな!!」
「ええ!! 我らの拳!! 『援護』のために!!」
 シャッフルの紋章を持った者たちの外からの攻撃が、今まさに始まろうとしていた。


「シュバルツ!! シュバルツ……ッ!」
 モンスターの中から飛び出してきてくれた愛おしいヒトを、ハヤブサは今、しっかりと抱き締めていた。
 ああ
 こんな風に愛おしいヒトに触れるのは
 いったい、何時ぶりだろうか?
「ハヤブサ……!」
 シュバルツもまた、ハヤブサの胸の中で歓喜に震えていた。

 ありがとう、ハヤブサ
 お前の言葉は私に勇気をくれた。
 生きる勇気を
 信じる勇気を
 そして、愛し、愛される喜びを

 ああ
 いいのだろうか?
 こんなに幸せで―――――

 一方で驚いたのは、邪神ラクシャサである。
 まさかこんなにあっさりと、自分の『核』となるべき『モノ』が、身体から分離して、外に出ていくなどと、思ってもみなかったのだから。

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