農家の嫁の日記

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zoom RSS 戦う君に、花束を 49

<<   作成日時 : 2017/02/23 14:19   >>

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「……………!」
 さ〜っと、顔色が変わるイワンコフに向かって、龍の忍者はとてもいい笑顔を向けた。

「姫、入ってきていいぞ」

「姫!?」
 ぎょっと、顔を上げるイワンコフ。すると、いつの間にかドアのところに移動していたシュバルツが、ドアをそっと開ける。すると、硬い表情をしたナディール姫が、ドアの向こうから現れた。
「あなた…………!」
 ナディール姫の大きな碧い瞳が、厳しい光を帯びている。ギリ、と唇をかみしめるイワンコフの襟首を、ハヤブサが乱暴につかんだ。

「お前、シュバルツに何を聞こうとしていた?」

「う……………!」

「はいてもらうぞ………? 洗いざらい………! お前の知っていることを………!」

「ひ…………!」

 完全におびえるイワンコフに対して、ハヤブサはにっこりと微笑みかけた。

「お前は、『俺のシュバルツ』に、結構な暴力をふるってくれたよなぁ?」

「おい」
 シュバルツが一言突っ込みを入れるが、ハヤブサの方がすでに聞いていない。彼の目が完全に据わっているのが、姫から見てもよく分かった。

「この尋問………楽に終わると思うなよ………?」

 無言で、逃げ出そうとするイワンコフ。しかし、龍の忍者がそれを逃がすはずもなく。
「ひ、ひええええええ!! お助け〜〜〜〜〜!!」
 間抜けな悲鳴を上げるイワンコフを、ハヤブサがずるずると物陰へと引っ張っていった。
「あ……………」
 後を追おうとしたナディール姫を、シュバルツがやんわりと引き留めた。
「たぶん、君は見ない方がいいな。精神衛生上、あんまりよろしくなさそうだから」
「シュバルツ様………!」
 ナディール姫が、切羽詰まった色を瞳にたたえて振り向く。シュバルツは穏やかに微笑みかけた。
「あの………シュバルツ様………! 大丈夫でしたか………?」
「ん?」
「厨房で、あのような暴力を………」
「ああ…………」
 シュバルツが少し考え込むようなしぐさをする間にも、ハヤブサの『尋問』の音が、部屋に響き渡っていた。

「ぎいえええええええええ!!」

「………人間には耐えがたい痛みがあるんだってな……。俺が知っている奴を教えてやるから、何かの折に役立ててくれよ!」

「うぎゃああああああああ!! 助けてくれ〜〜〜〜〜!!」

「あの程度、別にどうってことないよ。相手の油断を誘うために、わざと喰らったふりをしただけだから、私自身は、痛くもなんともないんだ」
「そうですか………」
 ナディール姫は、少し胸をなでおろすしぐさをする。だが、まだその表情は硬く、顔色も蒼白なままだった。
「ですが、シュバルツ様……!」
 ナディール姫が顔を上げた瞬間、また、向こうから怒鳴り声が響いてくる。

「お前、シュバルツの顔を何発殴った!? 俺の愛おしいシュバルツの顔を、何発蹴ったんだ!!」

 その言葉に、ナディール姫が「え…………」と、固まってしまう。シュバルツが「あちゃ〜!」と、頭を抱える間、イワンコフの「いぎゃあああああああああああ!!」という、間抜けな悲鳴が響き渡っていた。

「あの、シュバルツ様?」
「何だ?」
 ナディール姫が、顔を引きつらせながら問いかけてくる。

「変なことを聞いてすみません………! 貴方は、ハヤブサ様とは、どういったご関係で………?」

 それに対してシュバルツは、苦笑しながら答えた。
「いや、だから友人──────」

「いいか!?  シュバルツを好きにしていいのは!! 『恋人』である俺だけだ!! あの身体のつま先から髪の毛一本に至るまで!! すべて俺の物なのだからな!!」

「ひいいいいいいいいいいっ!! 助けて〜〜〜〜〜〜!!」

「え……………!」
 ナディール姫が再び、固まってしまう。その横でシュバルツは、頭を抱えていた。
(助けて〜〜〜〜〜! はこっちだ!! あの馬鹿!!)
 同性愛の問題は、微妙だ。ナディール姫にそちらの『理解』があればいいが、嫌がる人は、徹底的に嫌がられてしまう。
 自分は、ハヤブサが恋人、ということで、どう思われようとも特に構いはしないのだが、ガードをする対象者を気持ち悪がらせては、話にならないと思うのだ。

「………友人のつもり、だったんだけど………」

 ため息を吐きながら、やっとのことでそれだけを話す。
「はい…………」
 ポカン、としているナディール姫をちらり、と、シュバルツは見ると、「その……すまない………」と、小さな声で謝った。
「え…………?」
「『同性愛者』がそばにいることで、不快な思いをさせてしまったのなら────」

「大丈夫です! それはありません!」

 ナディール姫はぶんぶん、と、勢いよく首を横に振った。」

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