農家の嫁の日記

アクセスカウンタ

本の販売を始めました!
ここより本の注文画面に飛べます。
当ブログでも発表している『キョウジ兄さんに捧げる物語』を小説同人誌にしました。手作り感満載ですが、興味ある方はどうぞ〜

災害で亡くなられた方、被災された方に哀悼の意を捧げるとともに、心よりのお見舞いを申し上げます。
がんばれ日本!!

zoom RSS 戦う君に、花束を 57

<<   作成日時 : 2017/03/04 00:33   >>

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

「……………」
 ハヤブサは、何かをあきらめたように、一つため息を吐く。
 シュバルツのそばに、つかつかと歩み寄っていって────

 バキャッ!!

 いきなり、シュバルツに殴り倒されていた。

「痛い!!」

 ガバッと跳ね起きるハヤブサを、シュバルツがジト目でにらみつける。
「自業自得だ!! この馬鹿!!」
「『自業自得』って………! 『まだ』何もしていないだろう!?」
「『まだ』ってことは………何かする気だったんだな?」

「えっ?」

 罪のない顔をして、爽やかに微笑むハヤブサに、シュバルツもにこやかに微笑み返す。

「一体、何をする気だったんだ?」

「何をって………」

 目の前で、あくまでもにこやかに微笑んでいるシュバルツ。ハヤブサは「フ………」と、小さく笑うと、その頬に手を伸ばした。
「それは、お前に────」

 バキャッ!!

 再び、殴り倒されるハヤブサ。
「痛い!!」
 叫びながら起き上がるハヤブサに、シュバルツの怒鳴り声が飛んできた。
「阿呆か!! 今は、そんなことをしている場合か!? 仕事中だろうが!!」
「いやでも、お前があまりにも可愛らし」
「…………………」
 ぎろり、と、殺気だった眼差しでシュバルツに睨まれたので、ハヤブサの恋心は結構真面目に傷つけられていた。
「ううう………。シュバルツが冷たい………!」
 座り込んで、さめざめと泣くハヤブサ。いつの間にかその様子を、ナディール姫とシェフが、顔を引きつらせながら見つめていた。
(何だろう……。ハヤブサ様の様子が、いつもとすごく違う………)
 あまりにも情けない姿を見せるハヤブサに、ナディール姫は戸惑ってしまう。

 何故だろう。
 ハヤブサの感情に
 ものすごく「色」がついているように、見えてしまうのだ。

 でもそれは、悪いことには見えない。
 むしろ──────

「姫様………?」

 シェフに案じるように声をかけられ、ナディール姫は、はっと、我に返った。
「あ……ごめんなさい。ええと、人質の救出を………」
 そこまでナディール姫が言った、その時だった。

「危ない!!」

 声とともに、一陣の風が、ナディール姫の身体をさらった。
 その瞬間、姫の居た足元の床に、カチカチ、と何かが当たる。
「な、何だ!?」
「シェフ!!」
 ハヤブサが戸惑っているシェフの身体を、強引に引っ張る。
 刹那、二人がいた場所が、ドオン!! と、派手な音を立てて爆ぜた。

「きゃ───ッ!!」

 思わず悲鳴を上げてしまうナディール姫。
「大丈夫か?」
 シュバルツに声をかけられ、はっと彼女は顔を上げる。ここでようやく、自分を庇ってくれたのはシュバルツだったのだと、気づいた。
「シュバルツ様………!」

「何事ですか!?」

 近くにいた警備兵たちが、厨房に走りこんでくる。しかし。
「うぐっ!」
「ぐわぁっ!」
 いきなり彼らは、首のあたりから血を吹き出して、倒れていた。
「な────!」
 息をのむシュバルツ。
 さらに、警備兵たちが走ってくる足音が聞こえてくる。
「何だ? 何だ!?」
「厨房からだ!」
「爆発でも起こったか!?」

「近寄るな!!」

 ハヤブサが大声で叫んだ。

「えっ?」
「おい、人が倒れているぞ!」
「大丈夫か!?」

「近寄ってはだめだ!!」

 シュバルツも叫ぶが、兵士たちの足は、すぐには止まらない。何人かの首が、同様に切り裂かれてしまう。
「だめだ!! 何かあるぞ!!」
 ようやく兵士たちも足を止める。よく見ると、厨房の入り口付近に、テグスのような物が張り巡らされていた。
「それ以上近づくな! 近くに殺気を感じる……!」
 兵士たちの足が止まったのを確認してから、ハヤブサは呼び掛けた。
「狙われているのは、この部屋の中だ……! だから、これ以上近づくな!」

「……………!」

 ハヤブサの言葉に、ナディール姫とシェフが、はっと、身を固くする。
 そんな二人を忍者二人は庇うように立ち、辺りを警戒していた。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
驚いた

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
 いつも愛読していただいてありがとうございます(^^)。
また、気持ち玉へのクリックもありがとうございます! 
ものすごくものすごく励みになります。
アンケート実施しています(*^^*)ご協力お願いいたしますm(__)m
 当方のブログの内容とあまり関係の無いTBは、削除させていただきます。
 悪しからず、ご了承ください。

アンケート実施中

戦う君に、花束を 57 農家の嫁の日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる