農家の嫁の日記

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当ブログでも発表している『キョウジ兄さんに捧げる物語』を小説同人誌にしました。手作り感満載ですが、興味ある方はどうぞ〜

災害で亡くなられた方、被災された方に哀悼の意を捧げるとともに、心よりのお見舞いを申し上げます。
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zoom RSS 戦う君に、花束を 104

<<   作成日時 : 2017/05/18 14:13   >>

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 ブチッ!!

 速攻で通話を終了するボタンを押すドモン。
「どうした?」
 手を止めて振り返るキョウジに、ドモンは「間違い電話だ!」と、ドモンはぶっきらぼうに言い放つ。すると、間髪入れず、今度はキョウジの方の携帯が、鳴り出した。
(誰だろう?)
 キョウジが携帯を取りだしてみると、着信相手の欄に、『リュウ・ハヤブサ』の文字がある。当然、キョウジは電話に出る方を選択した。

「もしもし?」

「キョウジ………」

 耳元で、聞きなじみのある『龍の忍者』の声がする。
「どうしたの?」
「ドモン・カッシュと連絡取れるか?」
 問い返すキョウジに、ハヤブサが素早く答えてくる。
「急ぎの用事?」
 声の調子からそう判断したキョウジは、ハヤブサに問いかけてみる。すると、
「なるべく、早いほうが良い」
と、言割れたから、キョウジはドモンの方に、ちらりと視線を走らせながら、口を開いた。
「ドモンなら、今、目の前にいるよ?」

「代わってもらって良いか?」

「分かった」
 キョウジも、特に反対する理由はなかったので、素直に頷く。そのまま彼は、ドモンに向かって己の携帯電話を差し出した。

「ドモン」

「何だよ?」

「ハヤブサから」

「──────ッ!」

「今度は切らずに、ちゃんと話を聞いてやれよ?」
 
 キョウジは苦笑しながら、弟に諭すように言う。兄に色々見抜かれたドモンは、多少決まりの悪そうな顔をしながら、キョウジから電話を受け取っていた。

「………何の用だ!!」

 かなり不愛想に、電話に向かって口を開く。

「いきなり切るとは、ご挨拶だな」

 電話の向こうからも、紛うことなき『龍の忍者』の、不機嫌な声が返ってきた。お互いに、「こいつとは話したくない」と、思っているところで、意見の一致を見ているらしい。

「わざわざ電話をかけてきやがって………! つまらない用事だったら承知しないからな………!」

 電話越しに、唸り声をあげる。それに対して電話の向こうの龍の忍者が、軽くため息を吐く音が聞こえてきた。

「つまらないかどうかは、貴様が判断して決めろ」
「何?」
「いいか? 俺は事実だけを伝える。ドモン・カッシュ。お前は『ユリノスティ王国』のノゾム王子に、『俺に会いたいのか?』と、メッセージを送ったな?」
「………………!」

 そう。動画投稿サイトで、自分にメッセージを送るノゾム王子の姿を、ドモンも見つけていた。
(へえ、ノゾム王子って、こんな顔をしていたのか………)
 時折くれるファンレターや、SNSのメッセージなどで、ドモンも実は、少し前から、ノゾム王子の名前だけは知っていた。

「試合会場にも、熱心に足を運んでくださっているようですよ」

 レインとともに、試合の斡旋をしてくれるマネージャーからも、そう声をかけられた。
「ふ〜〜〜ん………」
 しばらく、その動画を見るともなしに見るドモン。そんな彼の後ろから、レインが声をかけてきた。
「会いに行ってあげないの?」
「えっ?」
 少し驚いて顔を上げるドモンに、恋人兼マネージャーでもあるレインが、たおやかにほほ笑みかける。
「可愛らしいじゃない。こんなに慕ってくれているのに………」

「う〜〜〜〜ん………」

 それに対して、ドモンは、少々難しい顔をして唸り続けていた。

 確かに、ファンとの交流は、積極的に行いたいと思っているし、ノゾム王子が瞳をキラキラと輝かせながら、『会いたい』と、言う様は、見ていて悪い気はしなかった。
 しかし、もう少しでまとまって取れそうな貴重な休みの日に、用事を入れたくない、という思いがあるのも、また、正直な気持ちだった。

 どうするべきなのか。
 この子の願い、さらっと受け流してしまってもいいのだろうが────

「キョウジさんに、相談してみたら?」

 レインからの提案を、「そうだな………」と、ドモンは素直に受けていた。どういう形であれ、兄と話ができる口実ができるのは、ドモンにとっては喜ばしいことであったから。
 さっそく電話をかけて、事のあらましを相談する。キョウジからの返事は、
「連絡を取ってみれば?」
で、あった。
 もちろんキョウジは、『ユリノスティ王国』の事件に、ハヤブサとシュバルツが巻き込まれているのを知っている。それを踏まえての、答えであったのだ。

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