農家の嫁の日記

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当ブログでも発表している『キョウジ兄さんに捧げる物語』を小説同人誌にしました。手作り感満載ですが、興味ある方はどうぞ〜

災害で亡くなられた方、被災された方に哀悼の意を捧げるとともに、心よりのお見舞いを申し上げます。
がんばれ日本!!

zoom RSS 龍と剣と、その拳と 34

<<   作成日時 : 2015/10/09 15:03   >>

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 だが。
 そう言う時に限って、望んでいない事態は起きてしまう物で。

 ドオオオオン!!

 派手な爆発音が鳴り響くと同時に、部屋の電気が一瞬消える。そしてすぐに復活したが、キョウジは口の中で小さく悲鳴を上げていた。
「キョウジよ。今のは?」
 東方不敗の問いに、キョウジはひきつった笑みを浮かべるしかない。
「多分、電気のライフラインが断たれました……。今の衝撃で……」
「ほう、そうか」
 キョウジの言葉に東方不敗はにやりと笑う。この老人にしてみれば、今の状況こそが願ったりかなったりと言った所なのだろう。
 対してキョウジは大きなため息を吐きながら、頭を抱え込んでいた。
(ああ〜………電気がやられちゃった……。やったのは誰だ……? やっぱり、ドモンかな〜………)
 弟の大胆で大雑把で、力強すぎる戦いを思い浮かべて、キョウジは泣きそうな気持になって来る。
 そして皮肉にも―――――キョウジの読みは当たっていた。

 ガシャン!! と、派手な音を立てて倒れる電柱。バシバシッと漏電した音が起き、周りの街灯がフッと一斉に消える。停電が起きたのは、一目瞭然だった。そんな光景を、ドモン・カッシュが鼻息荒く見つめている。
「よしっ!! 今ので2千体は倒したな……!」
 そう言って握りこぶしで小さくガッツポーズを作るドモンに、チボデーから多少揶揄する様な突っ込みが入って来る。
「相変わらず大雑把な戦いをする奴だなぁ。もうちょっとスマートに戦えないのか?」
「うるさい!! 人の事が言えるのか!?」
「う………!」
 ドモンの切り返しに、チボデーもぐっと言葉に詰まる。それもそのはずで、彼の決め技―――――『豪熱マシンガンパンチ』も、強力なパンチをマシンガンの様に無数に放ち、多数の敵を倒す大技だ。あちこちの家の壁が、彼のパンチによって穿たれ、破壊されまくっていた。
「フ……全く、仕方のない人たちですね」
 ジョルジュが長い前髪をかき上げながら、気障に笑う。
「もう少し、周りに配慮して、華麗に戦えないのですか? 無意味な破壊は騎士道に反する物ですよ?」
 そう言いながら身を翻したジョルジュの手元から、無数の光が放たれる。シャッフル同盟の『ジャック・イン・ダイヤ』の特殊な波動を込められたそのナイフは、次々と影達を破壊して行った。
「フ……周りを破壊しない戦い……完璧ですね」
 そう言いながら前髪をかき上げるジョルジュを、チボデーとドモンがあんぐりと見ていた。
「なあジョルジュ、真面目に聞いていいか?」
「何です?」
「お前、そのナイフ一体何本持っているんだ?」
「そうだ。それは俺も真面目に聞きたいぞ?」
 疑問を呈してくるチボデーとドモンに、ジョルジュはフフフと軽く笑った。
「それは………御想像にお任せします」
 まるっきり答える気が無いジョルジュの様子にチボデーもドモンも、ただ茫然とするのみである。そこに、威勢のいい火龍が飛び込んできた。

「あ〜〜〜らよっと♪」

 火龍の技を放ったサイ・サイシーが、ドモンの目の前に威勢良く飛び込んでくる。
「兄貴〜♪ そんな所でのんびりしていていいの? 俺もう今ので9500体倒したよ?」
「フン!! 残念だったな!! 俺は今ので10015体目だからな!!」
「うそだぁ! 500体ぐらいサバ呼んでるだろ!!」
(五月蝿い………)
 少し離れた所から、アルゴ・ガルスキーが、かなりうんざりした様子でその言い争いを見ていた。
 本当に―――――どうしてこんな無駄な言い争いに時間を割いているのだろう。だいたい、そんな一人10000体も倒せるほど敵は出現していない。自分の感覚から鑑みるに、今のところせいぜい一人当たり3000体と言ったところだろうか。
 理解しがたい。
 ギャーギャー口を動かしている暇があるのなら、1体でも2体でも、敵を倒せばいいのに。
(シュバルツ殿がいてくれたら……)
 もう何度、これを思った事だろう。
「馬鹿者ォ!!」
 と、的確にドモンを殴って軌道修正を絶妙なタイミングで出来るのは、やはり、あの人しかいない。時々敵を倒す作業から脱線するほかの仲間に、アルゴはため息を吐く。おそらく、敵を倒す速度が、全然違って来ているだろう。
 こいつらを放っておいて、自分だけ敵を倒す作業に専念してもいいが―――――

 やっぱり鬱陶しかった。

「ガイア・クラッシャ――――ッ!!」

 ドコオッ!!
 と、派手な音を立てて地面を穿ちながらアルゴの技は進む。それをチボデーとジョルジュは避けたが、言い争いに夢中になっていたドモンとサイ・サイシーは、もろにそれを喰らった。影たちともども、ドモン達も一緒になって吹っ飛ばされて行く。
「おいっ!! アルゴ!!」
「何するんだよ!? おっさん!!」
 しかし腐っても『キング・オブ・ハート』と『クラブ・エース』の紋章を男たち。すぐにダメージから立ち直って、アルゴに詰め寄っている。
「フン!!」
 最早説教する気にもなれないアルゴは、二人に背を向けて戦いに戻っていく。
「ガイア・クラッシャ――――ッ!!」
 近くにいたらそれに巻き込まれると感じた二人は、慌ててその場から飛びのいた。
 その様を見ていたチボデーが、ポツリと一言呟く。

「実際、アルゴの奴が一番周りを破壊しているよなぁ……」

「……ですよねぇ……」

 チボデーのその言葉に、ジョルジュも反論の余地を持たない。そんな彼らの目の前で、ガイア・クラッシャーによって穿たれた地面から、破壊されたと思われる水道管から、勢いよく水が噴き出していた。

(うっ……うっ……! 絶対無理だって……! 戦いながら発電機を作るなんて………!)
 ショットガンに弾込めをしながら、キョウジは半泣きになっていた。
 凄い無茶ぶりだ。
 敵に対応して、シュバルツとハヤブサを守りながら弾を補充し、発電機を作り上げるなんて、いったいどんな無理ゲーなんだ。こんな事なら、まだ『しょ●んのアクション』のえげつない罠にかかってわめいていた方が数千倍ましだ。
(こんな時、シュバルツがいてくれたら………!)
 キョウジはため息を吐きながら、ベッドの上で眠るシュバルツの顔を見つめる。こんな時――――彼がいてくれたら、壊れた電線の修理に走ってくれるのに。

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