農家の嫁の日記

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<<   作成日時 : 2016/12/20 07:53   >>

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ハヤブサさん×シュバルツさんのBL小説です。
興味のある方はどうぞ〜〜
























「す、すまないハヤブサ……! 変なことを言った……!」
そう言って、顔を真っ赤にしながらシュバルツはハヤブサから離れようとする。
「シュバルツ………」
「わ、忘れてくれ………! 今のは本当に、混乱、していただけ─────あっ!?」
その時ハヤブサに、身体を強く抱きしめられるから────シュバルツは驚いて、そのまま固まってしまった。
「シュバルツ………!」
抱きしめてくるハヤブサの身体が震えている。小さな嗚咽が耳元に響いてくるから。シュバルツは、ハヤブサを酷く困らせてしまっていると感じた。
「ハヤブサ……? その………本当に、すまな────」
だからシュバルツは、懸命にハヤブサに謝ろうとする。だがその言葉は、途中で遮られてしまった。ハヤブサからのキスによって────
「ん…………!」
そのキスは、優しいが深かった。甘さを伴っていた。
「ん……………ふ……………」
頬に水滴が落ちてくる。ハヤブサの涙だと知れた。
(ハヤブサ………!)
泣いているハヤブサからの優しすぎるキスに、シュバルツは動揺してしまう。
泣き止んで欲しい。
自分の言葉に困らないで欲しい。
そう伝えたいのに、自分の思考と言葉が奪われ続けてしまうから────
「あ……………」
長い長いキスから解放去れた時には、シュバルツ自身もまた涙を流しながら、酸素を求めてぜいぜいと、息を喘がせなくてはならなくなった。
「シュバルツ………」
呼び掛けられるままに、シュバルツはハヤブサの方を見る。
そしてまた、彼は驚かされてしまった。

何故ならハヤブサは
本当に、幸せそうな顔をして、微笑んでいたからだ。

「ハヤブサ……!」
驚きに目を見開くシュバルツに、ハヤブサは少し苦笑する。

(ああ、絶対にこいつは、分かっていないんだろうな)

今のシュバルツの言葉に、自分がどれだけ勇気づけられたか
幸せな心持ちになれたか────

(分からさなければ)
そう感じてハヤブサは口を開いた。

愛おしいヒトに向かって祈る。
 どうか、愛することを躊躇わないで欲しい、と────

「シュバルツ、一つ聞かせてくれ………」
「な、何だ………?」
「お前は本当に────『俺が生きていてくれて嬉しい』と………思ってくれているのか………?」
「当たり前だ!」
 この問いには、シュバルツは、真っ直ぐハヤブサを見つめながら答えた。
「お前が生きていてくれるだけで、私は────!」
「では、シュバルツ………」
 ハヤブサはふわりと微笑みながら、次の問いを出す。
「お前にとって俺の死は─────『耐えられない程の痛み』に、なるのか?」
「─────!」
 瞬間シュバルツは息を飲む。
「あ……………!」
 必死にハヤブサから顔を反らし、その下から逃げ出そうとした。しかし、ハヤブサの腕が、それを許さない。
「隠すな、逃げるな、シュバルツ………!」
 腕を捉えられ、布団にくくりつけられるように押さえ込まれる。
「あ!!」
「答えてくれ、シュバルツ」
 身動きが取れなくなったシュバルツに、ハヤブサはもう一度問いかけた。心を込めて────
「お前にとって俺の死は─────耐えられない、物なのか………?」
「……………!」
「シュバルツ………」
 優しいが、その声音には懇願するような色が混じる。
(ああ、もう嘘がつけない)
 シュバルツは、唇を噛み締めながら覚悟を決めた。
 いくら混乱していたとは言え────どうして、自分はこんな、ハヤブサに迷惑をかけるような事を言ってしまったのだろう。彼に、余計な気遣いをさせることになるのに。
 自分が味わう孤独や苦しみならば、自分だけが耐えれば良い話なのに。
 シュバルツは、自分の迂闊さを悔やむ。
 だが、もう遅い。

「ハヤブサ……。確かに、私は…………」

 意を決して唇を開いた。
 だが、声が震える事を止めることが出来ない。
 溢れる涙を、止めることが出来ない。

「お前が死ぬのは嫌だ…………! 耐えられない………!」

「シュバルツ………!」

「だが、ハヤブサ……! 聞いてくれ……! 私はアンドロイドだから────んぅ!!」 
 いきなりハヤブサに唇を奪われるから、シュバルツはこれ以上言葉を紡げなくなってしまう。
「ん……………!」
 深く激しい、さらに先程よりも甘いキス────シュバルツは簡単に酔わされてしまった。チュ、チュ、と、甘い水音がしばらく辺りに響き渡る。
「ふ……………」
 ハヤブサに唇を解放された時には、シュバルツは完全に抵抗する意思を手放してしまっていた。トロン、と、脱力してしまっているシュバルツを、ハヤブサがそっと抱きしめてくる。
「シュバルツ………!」
「ハヤブサ………?」
 腕の中で戸惑うシュバルツに、ハヤブサはそっと語りかけた。
「嬉しい……! シュバルツ、ありがとう………!」
「え…………?」
「知らなかった……! 大切なヒトに『死んでほしくない』と、願われるだけで────こんなにも、『生きよう』と、思える物なんだな…………」
「─────!」
 ハッと、息を飲むシュバルツに、ハヤブサは微笑みかけた。本当に、幸せそうに────
「ありがとう、シュバルツ………。お前は俺に、生きる『希望』を『力』を、与えてくれたんだ」

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