農家の嫁の日記

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zoom RSS 戦う君に、花束を 133

<<   作成日時 : 2017/08/07 21:17   >>

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「俺からも、一つお前に伝えておくことがある」
「何だ?」
 ハヤブサからの言葉に、シュバルツは顔を上げた。

「刺客の件だがな……。イワンコフの持ち物から、外国からこの国に、刺客を派遣している『ルート』が分かった」
「…………!」
「メアリカン合衆国の知り合いに、その『ルート』を叩き潰すよう、依頼してある。これで、海外からの刺客の流入は、ぐっと減らすことができるだろう」
「そんなことができるのか?」
「ああ」
 少し驚くシュバルツに、ハヤブサはニコリ、と、微笑みかけた。
「だがな、これは、相手の手札をそぎ落とすことを意味する。もしかしたら、相手の攻勢が、さらに強まる可能性もある」
「そうか……」
「だから、油断するなよ、シュバルツ」
「分かった」
 まっすぐこちらを見つめて、頷くシュバルツ。

 そんな彼を見ると、どうしても、実感させられてしまう。
 このヒトは、何者にも代え難い
 自分の、愛おしいヒトなのだと

 だから────

「それと、シュバルツ。もう一つ」

「どうした?」

 少し怪訝そうにこちらを見るシュバルツに、ハヤブサは一歩踏み込んで────

「……………!」
 強引に、その唇を奪っていた。咄嗟に身を引こうとするシュバルツの身体を捕まえて、更に自身の舌を、その口腔の奥深くに侵入させる。

「ん………!」

 逃げようとするシュバルツの舌を、絡め取って吸い上げる。

「んぅ………! ん………く………」

「……………」
(愛している……)
 万感の想いを、唇と舌と、抱擁する腕にこめた。必死に離れようと足掻いていたシュバルツだが、やがて、震える身体から、徐々に力が抜けていき────

「ふ…………」

 トン、と、頽れるように、背後の壁にもたれかかってしまった。シュバルツの逃げ場がなくなり、抵抗も止んでしまったことをいいことに、ハヤブサの、シュバルツに対する口腔の蹂躙は、執拗に続いた。辺りに暫し、舌と舌が絡まる水音と、熱い吐息が響き渡る。

「…………」

 そっと、ハヤブサがシュバルツを解放すると、熱で瞳を潤ませ、奪われ続けた酸素を取り戻そうと、ゼイゼイと息を喘がせる妖艶なシュバルツの姿が、そこにあった。蹂躙され尽くした唇が、互いの唾液できらきらと濡れて光り、呑みきれなかった唾液が伝い落ちる様が、シュバルツの凄絶な色気に拍車をかけている。
(ああ、綺麗だな)
 素直にそう感じたハヤブサは、もう一度彼に触れたくて、そっとその頬に手を伸ばす。

 その瞬間。

「この……! いい加減にしろっ!!」

 ドゴォッ!!

 シュバルツの鉄拳制裁が、ハヤブサの鳩尾に、思いっきり綺麗に、めり込んだのだった。

「ぐえっ!!」

 蛙がつぶれたような間抜けな声を上げながら、ハヤブサは悶絶する。それを、氷のような冷たい眼差しで、シュバルツが見下ろしていた。

「何考えているんだ! お前は………! 仕事中だろうが!!」

「そ、そうなんだけど………」

 ハヤブサはしくしくと、泣き崩れていた。
 シュバルツの身体に触れられないままに、一体どれだけの時間が流れているのだろう。
 ハヤブサの心の中に、愛おしさばかりが降り積もる。

 触れたい。
 彼の最奥に、触れたいのだ。

「キスぐらいいいじゃないか……! 減るもんじゃなし……」

「馬鹿、キスだけで済まなくなったら、どうするつもりなんだ!」

「ううううう………」

 シュバルツのもっともな言葉に、ハヤブサも低く呻くしかない。だが、自分の中でくすぶり続けるこの想いを、どう処理すればいい、というのだろう。

「じゃ、じゃあシュバルツ………」

「何だ?」
 つっけんどんに返事をしてくるシュバルツに、ハヤブサはめげずに言葉を続ける。
「この仕事が終わったら………俺のために、時間を取ってくれるか……?」
「仕事が終わったらな?」
 さらり、と、言葉を返すシュバルツ。その言葉を聞いた途端、ハヤブサはがばっと跳ね起きた。

「本当だな!?」

「──────!」

 そのハヤブサを見た瞬間、シュバルツは悟った。自分はこの仕事が終わったら、ハヤブサに抱かれる約束をしてしまった、と、言うことを。

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